こーちゃん

ちょっと昔、10年ぐらい前のお話

某金融渉外係(外回りね)だったおっさんは

「定期訪問先」っつって、毎日〜一定曜日訪問先を持っていて


とある支店勤務だった頃、その定期訪問先に自転車屋さんがあり


毎日そこのおじいさんと会っていまして


当時74〜5歳ぐらいだったかね



引継ぎのとき、前担当の先輩から「結構気難しい人やし、気をつけてな」と



今でもそうかも知れないが、おっさん何故だか


お年寄りと気が合うんだな(笑)




で、担当となってから、いつからかは忘れましたが


なんだか「ウマが合う」というか、なんだか気が合って



いつも訪問してはお互いタバコを吸いながら、雑談、ついでに仕事(笑)


今思い出すと、冗談ばっかり言っていたような気がします


戦争経験者で、シベリアに捕虜にされた経験もありそんな話を聞いたことも




とある日の会話


おっさん「おはよーございまーす、○○でーーーす」

こーちゃん「どなたさんでしたっけ・・www」

おっさん「あ、これは初めまして、○○と申しますwww」




20代半ばの若造と70代半ばのひねくれた年寄りとのふざけあい




後半はほとんど「タメ口」だったような気が・・





あるとき、ふと考えてました



「多分、同い年ぐらいだったら、友達だったろうな」



その当時の業務の流れで、地区の会の人と宴会の席で

いろんな人と話したり、お酒を注いだりしていて



その場で「こーちゃん」と会ったとき



「おお、お前と飲まんといかんと思ってた」



若気の至りで一方的に「仲良し」と思ってたかと



いや、こっちも飲みたいと思ってたよ







約4年ぐらい担当させてもらい、異動の前にごあいさつも


「お世話になりましたーwww」

「あいあいwwwまたなwww」って感じで




「じゃあな」って




仕事も転職して、何年経っても、あの近く通ると



「どうしてんのかね?年だし、寝込んだりしてないかねえ・・・」と




昨日新聞で本日通夜と知り、お別れに行ってきました


享年85歳、そっか、あの頃でも50歳ぐらい離れてたんだな


喪主の息子さんのご挨拶で「亡くなる前日の晩も大好きな晩酌を一合飲んでいました」



と聞いて、「よかった、相変わらず一合飲んで元気だったんじゃん」と思わず


笑ってしまった



おばあさんと娘さんとお嫁さんと、お話させてもらって、最後に


「これいつも一緒に1本ずつ吸ってたので、供えてもらっていいですか」と


いつも貰っていた、キャスターの1mmを



お棺に入れて頂けるとのこと



ありがとね、○○さん、大好きだったよ




またね